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「クロネッカーの青春の夢」という数学の未解決問題のあまりのカッコよさに愕然とする。

すげえかっこいい

ドイツ語では Kronecker's Jugendtraum というようだ。

Jugendtraumは英語でいうところの youthful dream つまり「青春の夢」と訳されるわけだ。青臭さも相まってすごくカッコいい。

ところで、クロネッカーという名前自体は有名な人なので理数系の読者なら聞いたことがあるという人もいるかもしれない。

そう、あのクロネッカーのデルタの人である。

クロネッカーのデルタを、数学を知らない人に簡単に説明するならば、i = j の時「1」となり i ≠ j のとき「0」となるという極々簡単なもので、数学的に重要というわけではないが、計算やなんやらで有用になるというツールのようなものである。

それをギリシャ記号のデルタ δ を用いて δij のように表す。 

話がそれた。

まあいい。青春の夢は私には到底扱いきれそうに無いのでWikipediaに登場してもらう。

クロネッカーの青春の夢(Kronecker's Jugendtraum)、あるいは(ヒルベルトの23の問題の中の)ヒルベルト第12問題(Hilbert's twelfth problem)とは代数体のアーベル拡大を具体的に構成する方法を問う問題である。 (wikipediaより引用)

訳わからん。

なぜ、私がこのような訳のわからぬ未解決問題を発見するに至ったのか知りたいですか?

読者「はい。知りたいです。」

ありがとう。ご期待にそおうではないか。

私は昨日amazon現代思想2016年10月臨時増刊号を購入したのだ。

現代思想 2016年10月臨時増刊号 総特集◎未解決問題集

現代思想 2016年10月臨時増刊号 総特集◎未解決問題集

 

なかなかに意識が高い。というか高すぎてついていけない。

最先端の数学はここまでわからないものなのかと愕然とした。

話は変わるが、最近私は左顎がバッキバキ鳴っている。いわゆる顎関節症らしい。痛くはないが怖い。

どうでもいい話で申し訳ない。だが、結構私にとっては重要な問題なのだ。未解決問題よりも解決されればならぬ問題である。「リーマン予想」とか「P≠NP予想」とかどうでもいい。顎を早く直したい。

ちなみに、整骨院に行けば治してもらえることがあるのでお勧めである。右顎が顎関節症になったとき通っていたのだが、一回サボってから行き辛くなった。それゆえこんなブログで「クロネッカーの青春の夢」などをとりあげているのである。

――――――――――閑話休題 ―――――――――――

話を戻そう。

上の本の鼎談では次のように書かれていた。

これは類体論の後を扱う問題で、「代数体上の類体(アーベル拡大体)を代数体に付随する明確な特殊関数によって構築せよ。」という問題です。有理数体のときには指数関数・三角関数によってクロネッカー自身が解き、虚二次体のときには楕円関数を用いて高木貞治1920年類体論の論文の後半で解きました。実二次体の場合には新谷卓郎さんが二重三角関数によって深い研究をされましたが未解決です。さらに、一般の代数体では、数論の重要な未解決問題として残っています。 (未解決問題集 青土社 p14の黒川さんの発言より引用)

 

なんと日本人が解いているではないか!!!!!

こういう学問の話題で自分の国の学者が出てくると嬉しくなるのは私だけではないはずである。

 

というか、説明聞いてもさっぱりなんですが・・・・・・

 

二重三角関数ってなんだよ!!!!そもそも類体論ってなんだよ!!!!!!わかんねえ!!!!カッコいい!!!!!!

 

わからない故、カッコいい。そういう何か少し虚栄心めいたものは読者各人も持っていそうだ。

このことについて小林秀雄岡潔との対談で次のように言っていた。

小林 「好きになることがむずかしいというのは、それはむずかしいことが好きにならなきゃいかんということでしょう。たとえば野球の選手がだんだんむずかしい球が打てる。やさしい球を打ったってつまらないですよ。ピッチャーもむずかしい球をほうるのですからね。つまりやさしいことはつまらぬ、むずかしいことが面白いということが、だれにでもあります。選手には、勝つことが面白いだろうが、それはまず野球自体が面白くなっているからでしょう。その意味で、野球選手はたしかにみな学問しているのですよ。ところが学校というものは、むずかしいことが面白いという教育をしないのですな。」

岡 「そうですか。」

小林 「むずかしければむずかしいほど面白いということは、だれにでもわかることですよ。 そういう教育をしなければいけないとぼくは思う。それからもう一つは、学問の権威というものがあるでしょう。学問の、社会における価値ですね。それが下落している。」

小林秀雄 岡潔 『人間の建設』 新潮文庫 p11 引用)

 人間の建設はすごくいい本なのでよければ読んでほしい。あおり文句を付しておくなら、

「理系最高峰と、文系最高峰の歴史的雑談!」

といったところであろうか。話もアインシュタインから非ユークリッド幾何学ゴッホドストエフスキーなど多岐にわたる。

ちなみに知っている読者もいるかもしれないが、岡潔も数学者である。しかも、「日本数学史史上最大の数学者」であり、世界中の数学者が挫折した「3つの大問題」を「ひとり」ですべて解決したのである。偉大すぎて失禁しそうである。

 

人間の建設 (新潮文庫)

人間の建設 (新潮文庫)

 

 また、話がそれた。

結局私が言いたいのは、「クロネッカーの青春の夢」という名前がカッコいい。ただそれだけである。 (それでいいのか、俺)